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症例報告

足底の違和感に対する鍼治療

足底の違和感に対する鍼治療

米子信愛鍼治療院
森 健太郎

 【はじめに】
足底の違和感や不快感は日常生活の質に大きく関わる症状だと言える。足底の症状は、神経系の微妙な機能変化、血液など循環の悪化、筋肉の柔軟性の低下など原因は様々である。本症例は原因がはっきりとしない足底の不快感であったが、足関節への鍼治療が足底の不快感に効果があったため報告する。


【症例報告】
患者83歳、女性
初診:令和6914
主訴:右腰殿部痛、両足底の違和感

現病歴
・右腰殿部痛
23年前から右腰部が痛い。痛み始めた原因は特に思い当たらない。最近、痛みが強くなってきたので来院。

・両足底の違和感
23年前から感じている。整形外科では神経痛と言われて、ビタミン剤を処方されているが変化はない。

症状
●腰殿部痛
・腰部後屈で右仙腸関節を中心に痛みがある。
・動き始めに痛みが出る。

●両足底の違和感
・歩行時に違和感がある。
・痛みやしびれではなく、「変な感じ・違和感」としか言い表せない。
・違和感は大腿や下腿など他の部位には無い。
・左右差はなく、良い時や悪い時の波もなく、歩行時はいつも感じる。


治療
使用鍼:0.14mm×40mmステンレス鍼、0.16mm×40mmステンレス鍼

1回目 914
治療部位:腰痛…右仙腸関節〜殿部
     足底の違和感…両下腿後面(膝窩〜アキレス腱)
・両下腿後面の緊張が強く、冷えもあった。

2回目 921
治療部位:腰痛…両仙腸関節〜腰部
     足底の違和感…両腰部(L3-5椎骨の際)、両坐骨結節〜大腿後面〜膝窩
1回目で治療した下腿後面の緊張は良くなっていたが、足底の違和感に変化はなかった。
・腰部の脊柱起立筋の緊張が強く、腰椎の際にも突っ張った触診所見があった。
・足底の違和感は腰部脊柱管狭窄症でみられる「小石を踏んだような感覚」に近いものではないかと確認したが、そうではなく「変な感じ・違和感」としか言い表せない症状だった。

3回目 928
治療部位:腰痛…右腰部
     足底の違和感…両下腿内側〜内果周囲〜足根管
・足底の違和感に変化はない。
・下腿内側から足底にかけての循環改善を狙った。

4回目 105
治療部位:腰痛…右仙腸関節
     足底の違和感…両下腿前面〜足関節前面〜外果周囲
・足底の違和感に変化はない。
・足関節の動きを良くすることを目的に治療した。
・下腿前面の緊張が強く、前脛骨筋の筋腹を主に処置した。
・治療後、「歩きやすくなって変な感じが減った気がする」と言われた。

5回目 1012
治療部位:腰痛…右仙腸関節周囲
     足底の違和感…両下腿前面〜足関節前面
・前回の治療後、2日間は足底の違和感が出なかった。3日目から徐々に嫌な感じが出てきた。
・脛骨に貼りつくような緊張が目立っていた。
・他動運動で足関節を動かすと足関節前面が詰まっているような感触があった。
 下腿前面の伸筋群の筋腹や腱の緊張が緩むと、詰まった感触が改善された。
4回目に続いて足関節の処置をすると足関節前面の詰まりも解消され、足底の違和感がなく歩けるようになった。「しっかり歩ける感じがする」と言われた。
・腰痛、足底の違和感ともに改善されたので継続しての治療は一旦終了。


【考察】
 足底の不快感の原因がはっきりしない状態だったため、様々なアプローチを選択して症状の改善を図った。13回目は下肢の神経系や循環改善を目的に治療したが、症状に変化は無かった。45回目では足関節の動きを良くすることを目的に治療した結果、症状が改善された。下腿前面の筋緊張が慢性的に強い状態にあったため、十分な可動域で足関節が動かせず、結果的に歩行時の違和感に繋がっていたと考えられる。
 また、治療部位や流れなどは足関節捻挫の治療を参考に進めた。足関節捻挫のように循環改善を目的とした治療ではなく、本症例では慢性化した下腿前面の筋緊張緩和を目的に治療し、効果が見られた。


【おわりに】
 本症例は病院で症状の改善がなかなか見られない中、鍼治療が効果を示した例である。原因がはっきりしない状態であったが、下腿を中心に様々なアプローチで鍼治療をすることで効果に繋がった。
 この先も生活の質の向上を手助けできる鍼治療を追い求めていきたい。













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