「突発性難聴の鍼治療」

                                                                                           

米子信愛鍼治療院　松本　剛典

 

 

はじめに

突発性難聴は原因が不明であること、早期の治療の機会を逃すと難治であること、特効的な治療法がない事などの理由により難病に指定されている。

鍼治療により完治例有効例を経験出来たのでみなさんと経験を共有したく思います。

どんな病気かについてはリンクを貼りましたので参照ください。
http://www.nanbyou.or.jp/entry/164




頭部の循環改善(基本的な治療方針について)

肩・頚・後頭部・側頭部等に鍼治療することにより頭部の循環改善をはかる。一般的な肩こりの治療と似ているが頭部の循環改善を主目的にした治療が治療の有効性を増すものと思われる。

 

 

症例�B

Yさん　男性

昭和６０年１１月１日生まれ

初診日　平成２４年５月１４日

主訴　右の耳の塞がり。聴力の低下(低音域)。

現病歴　平成２４年５月３日　右の突発性難聴発症

　　　　５月６日に耳鼻科受診。治療を始める。発症後約２週間後に当院を来院。発症時の症状には変化がみられない。

経過　５月２９日時点で耳の塞がりが解消。６月２６日時点で聴力検査の結果で聴力回復。

　　　７月２０日時点で治癒と認められたので治療終了。

第２診　５月１７日

第３診　５月２１日

第４診　５月２４日

第５診　５月２９日

第６診　６月５日

第７診　６月１２日

第８診　６月１９日

第９診　６月２６日

第１０診　７月３日

第１１診　７月１０日

第１２診　７月２０日

早期受診により良い結果が得られた。

 

まとめ

一般的に言われる突発性難聴の治療有効期間１週間を超えたこれらの症例で、完全治癒もしくは症状改善がはかられた事は患者さん共々嬉しい結果であった。耳鼻科での治療を優先することと同時に鍼の治療の有効性も確認できた。

＊こちらの症例報告は平成26年の研修会で発表した症例を加筆・訂正を加えたものです。