電話でのご予約・お問い合わせはTEL.0859‐28‐5205
〒683-0104 鳥取県米子市大崎1733‐2
平成28年 1月 31日
米子信愛鍼治療院 松本 剛典
森脇 安浩
皆生トライアスロン鍼治療ボランティア報告書
第35回皆生トライアスロンで実施した鍼治療ボランティア活動について報告致します。
はじめに
通常、スポーツ競技会に対応した奉仕活動を行う時には準備期間に6〜12か月かかりますが、今回10日間で準備し実行しました。ハワイトライアスロンでの臨床実験と以前から皆生トライアスロンにマッサージボランティアとして参加し状況を知っていたことで準備期間を短縮することが出来ましたが、初めての活動ということもあり課題点も見つかりましたので報告します。
・皆生トライアスロンについて
1981年から始まり、2010年からリレーの部がつくられ2015年にはクラブ対抗の部も作られました。参加人数も年々増加し2015年には初めて1000人(個人910人・リレー53チーム・クラブ24チームで合計1069人)を越えました。2015年からバイクの距離が5キロ短縮されスイム3.0km・バイク140km・ラン42.195kmになりました。
・打ち合わせについて
主催の鳥取県トライアスロン協会からの推薦を受け、同じく主催である米子市観光協会のある米子市役所で担当者との打ち合わせのため数回行きました。鍼治療の実施する必要性を伝える難しさを感じましたが最終的に理解して頂き了承を頂けました。
・会場の設定場所… なぜその場所が良いのかシャワー室や更衣室は近いか、選手にはわかりやすいか
・用意して頂く物について… パーテーションの必要性やイスの数やテントの大きさについて
・掲示物について… 用意して頂けないということで、こちらで用意する際の掲示内容
・搬入時間の確認
・駐車位置の確認
・事前準備
1.
今回、立ち上げから10日間という短い準備期間で、実施出来たのは協力してくださった担当の方の迅速な対応のおかげです。
2.
ハワイトライアスロンin湯梨浜大会での臨床実験によるレース直後の鍼治療に対しての経験があった事。
3.
私たち同じ治療院で働く1つのチームだった事が準備期間を大幅に短くする事に繋がりました。
4.
多数のトライアスロン選手の治療経験により競技の特性を事前に理解していた事。
・実施内容
・準備
・用意してもらった物
・テント(3.565m×5.34m) 1張
・パーテーション
・三天幕
・照明
・イス
10脚
・こちらで用意した物
・ベッド
3台
・ベッドシーツ 6枚
・バスタオル 3枚
・フェイスタオル 16枚
・消毒液
1つ
・手指消毒液 2つ
・鍼
・看板(掲示物) 要望に基づいて作成「ボランティア鍼治療」
・活動時間
・7月19日
担当者挨拶 12:55
搬入
13:00
準備完了 14:30
担当者報告 14:35
治療奉仕 15:00〜20:30
撤収
20:30〜20:50
担当者報告 20:50
データの整理 21:30〜22:00
・施術者人数
・4人(男性2人 女性2人)
・実施人数
・25人 内訳 男性22人 女性3人
県内4人 県外21人
リタイヤ2人 完走23人
鍼初体験5人 経験者20人
・選手の感想
「他の大会でマッサージのボランティアは受けたが鍼は初めてです」
「下肢の疲れが楽になりました」
「攣っていた足の痛みがなくなりました」など
・施術について
・施術部位 下肢(大腿四頭筋・ハムストリングス・下腿三頭筋)・腰部・膝関節・足関節など
・施術時間 約20〜30分
・施術方法 鍼を使用し選手の要望に対応し必要な部位に施術
・施術目的 レース後の疲労感を軽減させる。レースに伴う故障の直後対応
・症例
@ 20代男性
バイク中に大腿前面と下腿後面が痙攣を起こしたがそのまま競技を続けた。
治療部位 右大腿四頭筋腱移行部内側・両腓腹筋内側頭腱移行部
A 40代男性
レース中は特にトラブルなく無事にゴールが出来たが左大腿後面と右下腿 後面中央に張りを感じる。
治療部位 左半腱半膜様筋(坐骨結節〜腱移行部)・右腓腹筋起始部〜アキレス腱移行部
やはり、ロングとショートのレース後では選手の身体の状態が違うように感じました。レース中にトラブルを起こす選手も多く、症状が様々でどういう人が来るのか予測できないため短時間の適切な対応が必要になりました。
・消毒について
施術前には「身体を清潔に保つため、治療を受ける前にはシャワーとお着替えがお済みになってからお願いします」という掲示物でお願いをした。
施術時に施術部位を消毒し衛生面に配慮。
施術者の手指消毒を一人の選手の度に消毒。
・鍼について 使い捨てステンレス鍼(放射線滅菌済み・単包装)
0.16mm×40mm
0.18mm×40mm
・考察
トライアスロンレース直後の鍼施術を初めて実施。
25年間レース直後のマッサージで治療奉仕をしていたが、より有効な鍼治療の実施が出来ないかを検討し続けていた。今年度の実施は準備が不十分であり、まだまだ改善する余地が残っている。
・次年度に向けての改善点
1.
適切な場所でより良い円滑な治療が実施出来るようにしていきたい。
2.
5時間30分で25人の施術が出来たが14人の選手の対応が出来なかった。より多くの実施が出来るように対応と処方の改善をする。
3.
県内の選手に対する以後の対応は出来るが、県外の選手が安心して受けられる鍼の治療院の紹介が出来なかった。(準備をしていなかった)
4.
要望に基づいて作成したが、児島のトライアスロンの大会では施術者の責任の明確化を図るために治療院の名前を掲載する事となっているそうです。(次年度の検討事項)*岡山県の団体からの情報取得
5.
施術環境の清潔さをより良いものとする。
6.
今回、イスを7脚お願いしましたが10脚用意してあり、施術者が使用する以外に順番を待つ選手に座って待っていただき、こちらが思うよりもとても有効だった。次回以降も余裕ある数をお願いしたい
7.
リタイヤした選手の治療を実施した時にレース参加に疑問のある体調だったように思われる。より慎重な対応が求められる。
8.
オープンな空間だった為施術できない箇所があった。
まとめ
準備不足の中での治療奉仕となりました。10日間と言う短期間で精一杯の活動をさせてもらいました。次年度以降も継続するつもりです。より良い選手へのケアを実現したく思っております。
〒683-0104
鳥取県米子市大崎1733‐2
TEL 0859‐28‐5205
FAX 0859-28-5205